タイミングベルト ってご存知ですか?

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https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Belt_drive_systen_01.JPG?uselang=ja

定期点検や車検で、
オルタネーターやエアコン、パワステなどを
駆動させているVベルトではありません。

それらのベルトは、新品に交換しても
工賃を含め1万円ほどで交換してもらえます。

しかし、「タイミングベルト」の交換は、
10万円以上かかる場合があります。

車検時のベルト交換と気軽に考えていると
見積もりを見てびっくりされるかもしれません。

なぜ、タイミングベルトは、他のベルトに比べ
交換費用が高いのでしょうか?

それには、まず タイミングベルトの役割を知る
必要があります。

詳しく知りたい タイミングベルト

自動車エンジンは、非常に精巧に作られています。
現在のエンジンは、4つの行程で動力を生み出す
4(Four)サイクルエンジンと呼ばれています。

タイミングベルトは、4つの行程に無くてはならない
部品なのです。

吸排気を司るタイミングベルト

4サイクルはスタートすると、エンジンの内部で、
ピストンが以下4つの行程を繰り返します。

  1. 吸気行程:酸素を取り入れます
  2. 圧縮行程:ガソリンと酸素を圧縮します
  3. 燃焼行程:圧縮した気体を燃焼します
  4. 排気行程:燃焼で生じたガスを排出します
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Wikipediaより

自動車は、アイドリング時に
800~1200回転/分 回転します

ピストンが1回上下すると、動力を伝える
クランクシャフトは1回転します。
ピストンが4つの行程を行うことで、
2回転したことになります。

つまり1000回転/分だとすると、4つの行程を
なんと1秒間に約8回行っていることになります。
これは高負荷になると、当然増加します。

4つの行程「だけ」と思われるかもしれませんが、
1秒で何十回も繰り返すとなると、
ピストンが上下する間に
「タイミング」よく空気を吸気し、圧縮し、燃焼
させる必要があります。

その「タイミング」を司るのが、
タイミングベルト なのです。

そう!
タイミングベルト は非常に重要な部品なのです。

タイミングをどのように合わせているのか

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では、どのように4つの行程のタイミングを
合わせているのでしょうか?

エンジンの吸排気は、バルブの開閉で行われます。
バルブの開閉は、カムシャフトが行っていますが、
カムシャフト自体には、プーリーと呼ばれる
歯車がついています。

ピストンの上下運動による4つの行程で
回転している、クランクシャフトにも
同じくプーリーが付いています。

そして、タイミングベルトには、リブと呼ばれる
山がついており、2種類のプーリーの溝に合わせ
タイミングベルトを繋ぐことで、
2種類のプーリーは、狂うことなくお互いの
決められた位置関係を保つことが出来るのです。

タイミングベルトはメンテナンスフリー

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「それほど重要な部品なのに、見たことがない」
と思われるのは当然です。

非常に重要な役割を担っており、
高速回転している為、普段はカバー等で
見えないようになっています

「カバーがあるのにメンテナンスは?」
と思われるかもしれませんが、
タイミングベルトには、テンショナーと呼ばれる
調整部品が付いています。
これによりベルトが劣化して伸びても、
適正の張りに調整して、
タイミングが狂わないようにしています。

また近年の自動車は、タイミングチェーンが
導入されています。
ベルト(ゴム製)と違い、金属部品の為
非常に耐久性が高いため、現在販売されている
自動車の殆どが、タイミングチェーンを
採用しています。

タイミングベルトとチェーンの見分け方

ところで・・・
アナタの車は、タイミングベルト?チェーン?
どちらでしょうか?

解り易く解説された動画をご紹介いたします。

参照:ガレージ淳 garage_jun tomica modify

勿論、100%カバーだけで判別は出来ませんので
気になる方は、車検証に掲載のエンジン形式で
確認するようにしましょう。

タイミングベルト故障症状

さて、これほど重要な役割をになっている
タイミングベルト(チェーン)ですが、
万が一故障するとどうなるのでしょうか?

タイミングがずれるとエンジン絶不調に

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前述でも説明させていただきましたが、
タイミングベルトには、調整部品がある為
よほど乱暴な運転をしない限りタイミングが
ズレることは、まずありえません。

でも、もしタイミングがズレる
どうなるのでしょうか?

4つの行程のタイミングは、非常に精密です。
圧縮が完全に終わっていない時に
火花が飛んで燃焼すると、エンジンは100%の
馬力を発生することが出来ません。
当然、アクセルをどれだけ踏んでも
「加速しない」という 症状が発生します。

タイミングベルトの破損は突然に

自動車の故障は、殆どが前兆があります。
しかし、タイミングベルトは前兆がありません
タイミングベルトの破損は突然来るのです。

もし、走行中にタイミングベルトが破損すると
どうなるでしょうか?

エンジンの吸排気は、
バルブが開閉することで行われます。
タイミングベルトが破損し、
バルブが開いてる時にピストンが上昇していると
バルブとピストンが接触、
バルブはエンジンを突き抜けて、
エンジンブロー(破壊)です。

タイミングチェーンの不具合

「タイミングチェーンだから大丈夫」
と思われている方も、安心できません。

確かに、タイミングチェーンは耐久性が高く
切れる心配は、ほぼ無いかもしれません。

しかし、タイミングチェーンは金属であるため
潤滑油(エンジンオイル)を必要とします。

仮にエンジンオイルを長期間交換しない
「ガラガラ」といった異音が発生したり、
燃費や加速が悪くなるかもしれません。

「タイミングチェーンだから大丈夫」
と言わず、しっかり日々のメンテナンスを
心がけましょう。

タイミングベルト交換時期

では、重要なトラブルを回避するために
タイミングベルトは、
いつ頃に交換するべきなのでしょうか?

交換は10万キロが目安

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一般的に、タイミングベルトの交換時期
10万キロ走行したら交換と言われています。

勿論、10万キロで突然破損するわけでは無く
それ以上、走行することも可能かもしれません。

しかし、逆に10万きろ以下で破損する
可能性もあるわけです。

10万キロに近づいた時点で、
ディーラーもしくは、車のプロがいるお店で
交換時期を相談するのはいかがでしょうか?

因みに、タイミングチェーンの推奨
30万キロと言われています。

その他のエンジントラブルに伴う交換

タイミングベルトの場合、
タイミングチェーンと違い、ゴム素材の為
オイルは天敵と言えます。

万が一、ヘッドガスケット等の劣化で
エンジンオイルが漏れていた場合、
オイルがしみ込んで、劣化している可能性を
考えて、交換することをおススメいたします。

タイミングベルト 交換費用

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では、気になるタイミングベルトの
交換費用は幾ら位なのでしょうか?

実は、メーカーだけでなく
エンジンの形によって違います。

直列エンジンのタイミングベルト交換費用

一般的なエンジン型式で、ピストンが
1列に配置されています。

比較的、タイミングベルトまで簡単に
アクセスできるケースが多く、
相場も工賃含み3~5万円程度
交換が可能なようです。

V型エンジンのタイミングベルト交換費用

ピストンを左右交互にV字型に配置した
エンジンで、大排気量の自動車に
搭載されています。

ピストンが左右に分かれているため
カムプーリーも右左に2枚あるため
タイミングベルトは、非常に長くなります。

狭い空間で、長いベルトの設置や調整は
困難なため、V型エンジンの交換費用は
7~9万円程度になると言われています。

水平対向エンジンのタイミングベルト交換費用

クランクシャフトをはさんで、
ピストンが左右、水平に配置されたエンジンです。
国産では、スバル車が採用している型式です。

独特な型式である為、作業は非常に困難です。
エンジンを脱着する可能性もあり、
交換費用は、10~12万円が相場のようです。

タイミングベルト交換はよく考えて

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タイミングベルトは、非常に重要ですが
交換は専門の知識が必要であるため、
必ずディーラーもしくは自動車のプロがいる
お店で行う必要があります。

しかも、実際の交換となると、
タイミングベルトにアクセスするために
取り外す部品も多く、特に同じ10万キロが
交換目安とされている、ウォーターポンプを
一緒に交換すれば、その費用は・・・
安くても7万円、高くなると14万円になり、
車検費用などを合わせると、
何十万にもなる可能性があります。
それだけあれば、次の新車の頭金になります。

タイミングベルトを交換となると、
あなたの自動車は、
それなりの走行距離や年式のはずです。
タイミングベルト交換ではなく、
乗り換えも検討しても良いかもしれませんね。

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