生活保護は身寄りがなく病気などで働けない場合に憲法で定められた最低限度の生活を営むために支給されます。保護者の生活資金などは全て公費で賄われるため、一定の権利制限を受け入れる必要があります。例えば受給時に生命保険に加入していると種類によっては解約を余儀なくされる場合があります。生活保護の制度には最低限度の生活との条件があるため貯蓄型の生命保険ならば解約し、返戻金を生活費に充てることが求められます。一方で死亡や病気に備える保険ならば少額の掛金を条件に、継続が許されることがあります。健康保険については、通常交付される健康保険証とは異なり、医療券を医療機関の受付に提出して受診します。したがって、生活保護受給時に健康保険に加入している場合は行政窓口で保険証などを返却します。受給中は病気の重篤度いかんを問わず医療券の提出により無料で受診できますが、指定された医療機関が条件です。健康保険と共に介護保険も社会保険制度の一つですから、生活保護の受給中は保険料が免除されますし、介護サービスを受けた場合の自己負担も免除されます。ただ厳密にいうと介護保険の対象ではなく生活保護制度の介護扶助からの支援になります。このように生活保護制度により医療などさまざまな点で公費補助を受けられますが、申請時に預貯金の調査や資産の売却といった制約があり不自由な生活は否めません。それでも、やむを得ない事情を抱えた生活困窮者にとって、重要なセーフティネットといえるでしょう。